建物を設計する上で大切にしていること
設計の依頼を受けたら、まず現場へ行き、敷地や周辺環境を見ます。
そして、どうしたらその土地の力を存分に生かすことができるか、ということを考えます。
一見、困難と思われるような条件も、設計次第でプラスの魅力に変えることができます。
それぞれの土地には、それぞれに違った要素が重なりあっていて、
それが、アイデアのきっかけとなり、唯一無二の建物となっていきます。
私の考える住みよい家の条件とは、心地よい光と風があることです。
冬には暖かな日ざし、夏には心地よい風。。。
ほどよく取り入れる自然の光や風は、どんな優秀な電化製品にも優るものだと考えています。
1年を通して、どのように日が差し込むのか、
どこから風が吹いてきて、どのように家の中を通り抜けていくのか。
それを常にイメージして、空間を考えています。
また、建物とは形だけでなく、
何を使って形作られているか、つまり材料が大事な要素となってきます。
私は、「自然素材」を好んで使います。
自然素材の魅力は、まず、有害な化学物質を発さない、体に安心安全な素材であること。
生産、廃棄の過程で、環境への負荷が少ない素材であること。
そして経年変化に趣きを感じること。
「はじめが格好良く美しい」だけではなく、
数十年後の姿も、趣きがあって美しく感じられるような材料を選びます。
そのような材料を、適材適所に、シンプルで飽きのこないように組み合わせることが、
設計者の役目だと思っています。
そして、木材に関して、国産材を使うことにこだわっています。
その理由については、こちらへ!
上記のように、理想は色々あるけれど、現実は限られた予算とのにらめっこです。
潤沢な予算があり、全てに妥協ない建物を作れる人は、ほとんどいません。
しかしながら、誰しも「譲りたくないこだわり」があるし、「見栄を張りたい」ところがあるものです。
それはメリハリある設計をすることで、満足いただけるものに近づけると思っています。
お客様とのコミュニケーションの中で、ご要望の優先順位を明確に捉えるように心がけています。